2007年12月21日

ふるさとは空に残る

合併で村がなくなっても「かみはやし」の名は永遠に残りますように――。そんな神林村民の思いが実現した。火星の外側を回る小惑星「12751番」に先月、「かみはやし」の名前がついた。神林村指合の天体写真家でイラストレーター、沼沢茂美さん(49)が小惑星を発見した友人に頼んで実現。19日、加藤全一村長に報告し、認定証を手渡した。
 国内外で多くのファンを持つ沼沢さん。来年4月に岩船5市町村が「村上市」として合併し、古里の名前がなくなることが決まってから、「自分で小惑星を発見し、神林と名付けたい」と思い続け、準備をしていた。小惑星の命名権は、発見者にあるからだ。
 しかし、多忙を極め、発見には至らなかった。そのことを天文仲間で北海道美幌町のアマチュア小惑星探索家、円舘金さんに話すと「ぜひ、私が発見した小惑星を」と応じてくれた。
 12751番は93年3月に発見されたが、先月24日、国際天文学連合が「Kamihayashi」(日本名かみはやし)を学術名として正式に認定した。公式解説文には「神林村は人口1万人で、日本の中央に位置する新潟県の北の村。山から海まで変化に富んだ地形で、基幹産業は米」と記された。
 「かみはやし」は直径数キロで、明るさは17・9等級と暗め。肉眼で見えないが、村立天体観測所の望遠鏡で撮影することができる。今の時期は乙女座の1等星スピカの近くにあり、明け方の南東の空に位置するという。
 沼沢さんは「『かみはやし』は空でずっと輝き続ける。子供たちに神林を忘れないでほしい」と願う。加藤村長は認定書を受け取り「閉村の、すばらしい記念だ」と喜んだ。
(毎日新聞)

これ、ちょっといいハナシ。

平成の大合併などと言われて、
全国の各地で聞いたことのない名前の都市が生まれた。
自称地理マニアのわたしだが、
そんな都市名を聞いても
どこにあるのかピンと来ないことが多々ある。
財政赤字の解消、行政サービスの効率化など
それなりの理由があって合併するわけだが、
単にめでたいだけのハナシではない。

何かを作るということは、
何かを失うことにつながる。
2つのものを1つにすれば、1つは消えてしまう。
田舎と田舎がくっついて都会が生まれるかもしれないが
田舎は消えてしまうのだ。

生まれ育った田舎の名前がなくなってしまう。
どれだけの人がその田舎の名を覚えていてくれるだろうか。
少なくともこれから生まれてくる子供たちは
その田舎を知らずに育つ。
そうしていくうちにその田舎のことは
誰の記憶からも消えてなくなる。
切ないハナシである。

「かみはやし」の名は永遠に残りますように。

村民のせめてもの願いが叶ってよかった。
肉眼で見ることのできない星ではあるけども、
空を見上げれば、「かみはやし」を思い出せる。
これならば、どこにいても田舎を思い出せる。

寒い冬空に心温まるハナシだなあと思うのは、
歳故の涙もろさか。
posted by しのいち at 00:43| 東京 ☀| Comment(5) | TrackBack(0) | いろんなオハナシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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