2006年11月17日

1%の価値

ジュースは果汁100%に限る。

そのように悟りを開いたのは、18を過ぎてからのことだった。
大人の味覚デビュー。
それは、ビールの苦味を旨味と思えたのと
ほぼ同時期のことである。

コーラやサイダーのような弾けた派手さはない。
だが、ファンタが無果汁であることを知り、
果汁風味飲料だったということにうろたえた。
一方、100%ジュースはいくつもの果実を搾った贅沢な飲み物なのである。

近頃、コンビニで買う飲み物と言えば、ビールばかりなのだが、
気になる飲み物を見つけた。

Image0141.jpg

昔懐かし「マミー」である。
別に昔から飲んでいたわけでもないが、
なぜか懐かしい。

甘ったるい乳酸菌飲料。
パッケージはまさによい子の飲み物。
大の大人がパックからガブ飲みするには少々気が引ける。

ところがこのマミーはただのマミーではない。
「冬のマミー」なのだ。

スーツ姿のわたしは、
節目がちのまま、「冬のマミー」を買う。

久々に甘ったるい乳酸菌飲料を飲む。
もちろん、ガブ飲みではない。
かわいく、ストローを通して・・・。

やっぱりマミーだった。

味からは冬らしさが伝わらない。
そもそも、マミーに冬らしさがあるのが間違いなのか。

パッケージを見る。
「冬のマミー」のとなりには「温州みかん」の字。
その下には、但し書きのような「果汁1%」。
確かに違った。
通年飲めるマミーとは1%違う。

ただ、この1%の存在感はどこに。

人生は99%の運と1%の努力だ、という人がいる。
生まれた時点で人生の大方は決まっているという。
わずかに割り当てられた枠の中で人は必死にもがく。
なんだか、切なくなる。

では、マミーの海で温州みかんはもがくことが出来たのか。
500ミリに対して、スポイトで垂らされた程度の温州みかんが。

残念ながら、その努力はわたしの舌には届かなかった。
かわいいパッケージの裏では、実に切ないストーリーが繰り広げられているのだ。

なぜ、森永乳業は温州みかんにわずか1%のチャンスしか与えなかったのか。
いや、そこには絶対意味があるはずだ。
1%でも成せることがあるから1%なのだ。
次回は、この1%の価値をかみ締めて、マミーを飲みたい。


こんな妄想を抱きながらマミーを飲む大人は他にはいないだろう。




posted by しのいち at 00:22| 東京 ☁| Comment(7) | TrackBack(0) | いろんなオハナシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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